【実録・燻製作り】振り塩と昆布締めで作るスモークサーモン
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今回のスモークサーモン作りで実験してみたいテーマは2つ。
1つ目はタイトルにある通り、塩漬け工程を、昆布締めに置き換えてみること。
旨みを入れて、程よく水分を抜く昆布締めは、燻製作りでも使えるのでは?との考えが浮かんだので、早速試してみることにしました。
とは言え、あくまでスモークサーモンが作りたいので、浅い昆布締めでトライします。
もう一つは、塩抜きを行わないこと。
保存食としての燻製の観点で見れば、強めに塩を入れて抜く方法が最適だったと思うのですが、嗜好品としての燻製なら、最初から塩分濃度を低くして、塩抜きを省くほうが、楽だし美味いと思うんですよね。
こんなテーマでスモークサーモン作り開始します。
⚠️今回の実践では、自己責任で生のサーモンをそのまま使用しています。
塩漬けおよび燻製(冷燻)ではアニサキスは死なないため、安全面を考慮される場合は、-20℃以下で24時間以上冷凍させたものをお使いください。
材料
<振り塩>
サーモン(刺身用・柵)
塩・・・サーモンの重さに対して4%
ミックスペッパー・・・適量
ローズマリー・・・適量
<昆布締め>
サーモン(刺身用・柵)
塩・・・サーモンの重さに対して2%
昆布・・・柵のサイズに合わせる
Day 1・1月10日
振り塩で塩漬け

生ものを扱うので、手指のアルコール消毒やニトリルグローブなど着用し、衛生面には十分注意して作業します。
1、<振り塩>の材料を満遍なくサーモンに塗り込みます。
2、バット(ドリップ受け用)の上にゼルを乗せ、その上に塩漬けしたサーモンを置き、1日塩漬けします。
※天気が良かったので、屋外で風乾にしたのですが、塩が浸透するより前に乾燥の方が進んでしまっている感じがしたので、回収し、冷蔵庫での塩漬けに切り替えました。

※塩が乾き始めてしまっているように見えます。
塩漬け工程においては、屋外による風乾より冷蔵庫の方が良いかも知れません。
昆布締めは短時間で試したいので、明日の朝作業する予定です。
Day 2・1月11日
昆布締め
2日目は昆布締めの仕込みからスタート。
昆布締めの際は、昆布締め用の昆布が売られているので、そちらを使用するのが良いと思います。真っ直ぐに伸びた状態なので、余計な手間を省けます。
昆布締めの昆布は真昆布、日高昆布あたりが良いようです。(昆布締め用で売られているのはは、ほぼ真昆布です)
羅臼昆布は味が強すぎ、利尻昆布は逆に繊細すぎるのがその理由らしいです。
今回は自宅に余っていた出汁用昆布を使いました。
アルコールを含ませたサラシで慎重に伸ばして使いました。
1、サーモンの重量に対して2%の塩を全体に塗り込む。
2、サーモンを昆布で挟み、ラップをして5時間ほど冷蔵庫に入れる。

5時間後、いい感じに昆布締めが出来ました。
ただ、
燻製における昆布締めの時間の正解は正直まったくわかりません。。
そもそも、まったく合わない可能性もあるくらいなので。

乾燥開始
今回、塩抜き工程を省くことがテーマ。
振り塩のサーモンは、水を固く絞ったサラシで表面を優しく拭き、表面のスパイスを可能な限り除去しました。
昆布を外したサーモンと一緒に、そのまま冷蔵庫へ再入庫。

1日程度、乾燥させます。
明日は、燻製工程に入ります。
Day・1月12日
冷蔵庫で一日乾燥をした後の写真です。
わかりにくいですが、表面が乾燥してきているのが確認できると思います。

乾燥と言っても、カサカサになるのではなく、触ると水はつかないが、やや粘性がある状態になるのがベストです。
スモークウッドで燻す
今回はヒッコリーのスモークウッド(木屑を固めたもの)を使います。
熱源を使用せず線香のようにじわじわと煙が立ち上がり、温度が上がりにくいので冷燻では特におすすめです。

IVEROでは立ち消えしてしまうような場合、スモーク皿の上に網を乗せ、その上にスモークウッドを乗せると、安定して燃やせるかと思います。

煙が安定してきたら燻製器をセットします。
メーカーや保管状態などの環境によって、燃焼時間は変動します。
今回、煙の勢いが強すぎると感じたので、半分に折って、煙が上がりすぎないように調整しました。

最初の立ち上がりはこんな感じです。
中盤は煙の勢いは増しますが、タール、酸性フェノールなどの強い刺激成分を抑えるためにもじっくり優しく煙を当てるようにするのが良いと思います。
庫内に結露がある場合
冷燻の場合、燻し始めて、しばらくすると、燻製器の内側壁面が結露する場合があります。
先ほどのタール、酸性フェノール、クレオソート系などの刺激成分は、水に捕まりやすいので、結露は概ねポジティブな働きをすると思っていただいて大丈夫です。
だた、蓋の結露は注意してください。
IVEROの場合ドーム形状になっていますので、結露した水滴が直接、食材に落ちるケースは少ないですが、それでも定期的に蓋の内側をチェックし、過度に水滴がついているようならキッチンペーパーなどで拭き取ってください。
水滴には刺激成分が含まれていますので、食材にかかってしまうと、エグ味や酸味の原因になります。
1時間から2時間程度燻す
今回は概ね2時間ほど燻しました。
軽い感じにするなら1時間くらいでも良いと思います。
この辺りは好みの問題です。
今回、筋子も一緒に燻していますが、無視してください(笑)
風乾で落ち着かせる

味を落ち着かせるために、燻製後はそのまま外で風乾させます。
夕方くらいまで干して、少し脂が滲んてきたところで完成とします。
スモークサーモンの場合、あまり乾燥しすぎてしまうと味が悪くなってしまうので、数時間で脂が少し滲んできたら終了にしています。
熟成
少し味見してみましたが、もう少し落ち着かせたいのでラップに包んで明日まで熟成させます。
今回のレシピ総評

振り塩
塩抜きしないで、表面の塩・スパイスを拭き取る方法を試しましたが、少し塩の角が立っている印象。
塩抜きなしでも十分成立すると思いますが、少し塩分濃度を下げつつ、砂糖をわずかに加えた方が良いと感じました。
逆に当たり前のように使っていたスパイス類ですが、抗菌目的で使わないのなら必要ないのではとの結論に至りました。
1日程度では「香り」は定着しにくいであろうと言うのがその理由です。
改善案
塩・・サーモンに対して2.5から3%
砂糖・・サーモンに対して0.5%
これだけにします。
昆布締め
振り塩に比べ、微差ではあるが旨みが強いが、もう少し塩味があっても良かった。
また、昆布を真昆布に変えて、昆布締めの時間を少し伸ばしてみると、さらに良いのでは?と感じました。
改善案
昆布締め時間を1日にする
総評
どちらも総じて美味くは仕上がったものの、まだまだ改善の余地があると感じました。
今回の経験を活かして次回は、たて塩(ソミュール液)で試してみます。
1月17日追記
燻製から5日、昆布締めの旨みが増してきました。
燻煙がなじみ昆布締めの旨みを感じやすくなったものと考えています。
昆布締め時間は、どのタイミングで食するのかを加味した上で、決定するのが良さそうです。
